住宅塗装とは、住宅の外観の塗装を行うことを指します。一般的には、住宅に色を塗って見た目の美しさを向上する工事というイメージが強いかもしれません。しかしながら、住宅塗装には、美観を保持することだけでなく、住宅の耐久性を向上させる、断熱性や遮断性を向上させる、防汚性を向上させるといった目的もあるのです。見た目の改善以外に、外壁や屋根の機能面を向上させる上でも役立つものだと認識し、適切な時期に塗り替えをするのが望ましいと言えるでしょう。住宅塗装を専門に手掛ける業者だけでなく、外壁材メーカーという外壁材を扱うプロも、外壁の機能を十分に発揮する上では、塗り替えを含めた定期的なメンテナンスが欠かせないとしています。
住宅塗装①住宅塗装の契約までの流れとは？
住宅塗装では、どのような工程で塗装作業が行われるのでしょうか。住宅塗装の工程について、流れに沿って、お伝えします。まず、外壁の現在の状態を正しく把握するために、丁寧に現地調査を行います。壁の種類のほか、どれぐらい劣化しているか、周囲はどのような環境か、といった点も含めて現状を判断し、適切な住宅塗装の方法を提示する上での参考にします。
次に、現地調査の結果やヒアリングしたライフスタイルに関する情報、そして希望する予算に応じて、担当者が適したプランをお客様に提案します。プラン内容に関してお客様側が納得すれば、本契約を結んで実際に住宅塗装をする段階に入ります。
住宅塗装②住宅塗装の現場での下準備
では、住宅塗装の現場ではどのような段階を踏んで作業を進めるものなのでしょうか。最初に行うのは、塗装を問題なく行うための下準備です。具体的には、住宅に足場を設置して塗装のための作業スペースを作ります。次に、強い水の力を利用する高圧洗浄によって、古い塗膜や外壁・屋根に付着したほこりや汚れ、チョーキングの粉などを綺麗に落としてゆきます。汚れが残ったままの状態では、新しい塗料がうまく塗りにくいため、洗浄作業は丁寧に徹底して行われます。洗浄作業が終われば、次は新たに塗る塗料が定着しやすくなるようにケレン作業を呼ばれる下処理をします。
次の段階では、塗料を塗らなくてもよい部分に、塗料が付着するのを防ぐための養生の作業を行います。具体的には、窓や雨樋など外壁と近い位置にあるものにビニールなどを巻き付けて養生します。また、塗料を満遍なく綺麗に塗れる状態にするために、外壁にクラックと呼ばれるヒビがある場合は、下塗り剤やコーキング剤を塗布してカバーします。
住宅塗装③塗装作業から作業完了まで
下処理が十分にできたら、いよいよ住宅塗装の段階に入ります。住宅塗装は、基本的には下塗り、中塗り、そして上塗りの三回重ねて塗料を塗る方法が主流です。現場の状況や使用する塗料の種類によっては、この回数が多少変化することもあります。塗装が終われば、養生を外し、足場を撤去して作業が完了します。住宅塗装の一連の流れは、上記のようなものであり、さほど複雑なものではありません。作業完了後は、お客様に作業報告をし、工事が滞りなく完了しているかを確認してもらいます。
住宅塗装④住宅塗装の塗料
住宅塗装に使われる塗料には、種類によって様々な特性があります。具体的にどのような塗料が使われるのかをお伝えしましょう。住宅塗装の塗料選びで注目したいのが、色と機能です。色は、住宅の印象にも大きく影響を与える要素であり、こだわりを持って選ぶことが大事です。また、機能に関しては、長期的な目で見て暮らしやすい家にする上で、こだわって選びたいポイントです。
塗料の種類としては、高級シリコン塗装、ラジカル制御型塗装、フッ素塗装、無機塗装が挙げられます。高級シリコン塗装は、耐候性の高いシリコン系樹脂に最先端の硬化技術、親水化技術を掛け合わせた技法です。耐久性の高さのみならず、防汚性や防カビ性にも優れている塗料であり、屋根や外壁の保護に役立ってくれます。ラジカル制御塗装は、塗膜を劣化させてしまうラジカル反応が起きるのを抑えた塗料で、次世代型の耐久性の高い塗料として注目されています。ラジカル反応を抑制することによって高い耐久性が望めるだけでなく、防汚性や防藻性・防カビ性にも優れた性質を示します。ラジカル制御型の塗料に合う適切な下地材を
用いると、高い柔軟性を示し、ひび割れなどの劣化を防いでくれます。
住宅塗装についてのまとめ
住宅塗装は、屋根や外観の見た目を綺麗な状態にすると共に、耐久性の向上、断熱性や遮熱性の向上、防汚性の向上といった役割を果たしています。住宅の暮らしやすさを向上する機能的な役目を持つ、いわば縁の下の力持ち的な存在とも言えます。
住宅塗装を希望する場合、まずは現地調査で現状を正確に把握した上で、現状に適した塗装プランを提案してもらうことが可能です。現場での作業においては、まずは足場を組み、高圧洗浄によって塗装を施す部分の汚れや古い塗膜を除去する作業を行います。その後、塗料の付着を防ぐための養生作業が終われば、いよいよ塗装の段階に入ります。塗装は、下塗り、中塗り、上塗りの3ステップで仕上げる方法が主流です。種類によっては、多少回数に差が生じることもあります。作業が終わったら、お客様に作業完了後の様子をきちんと確認してもらうことも、大事なポイントです。
