外壁塗装の3回塗りとはどのような技術なのかを知っていますか。3回塗りとはその名の通りで、外壁塗装のときに塗料を3回に分けて重ね塗りをする方法です。2回だけしか塗らない場合には2回塗りと呼びます。外壁塗装では3回塗りが一般的になっていますが、なぜ3回も塗らなければならないのでしょうか。この記事では3回塗りの目的と作業の流れを紹介します。2回塗りでも大丈夫なケースについても解説するので参考にしてください。
外壁塗装で3回塗りをする目的
外壁塗装のときに3回塗りをして施工する目的は塗料の均一にムラなく塗れるようにしつつ、塗料の定着率を上げて施工品質を上げることです。3回塗りでは下塗り塗料と仕上げ塗り塗料の二種類を使用します。3回のうち1回目は下塗り塗料を使用しますが、2回目と3回目は仕上げ塗り塗料を使用するのが一般的です。下塗り塗料は外壁と仕上げ塗り塗料の接着剤としての役割を果たします。仕上げ塗り塗料は希望の色と性能を持っている塗料のことです。仕上げ塗りに使用する塗料が剥がれにくくする目的で、外壁とも仕上げ塗り塗料とも親和性が高い塗料を下塗り塗料として使用します。これによって外壁塗装の耐久性を高めることが可能です。仕上げ塗り塗料を2回使用するのは外壁全体に均一に塗料を塗れるようにして、塗料の剥がれを防いだり、見た目の美しさを確保したりすることが目的です。3回塗りは外壁塗装の品質向上のために必要なプロセスです。
3回塗りをする流れ
3回塗りで外壁塗装を施工するときには下地調整を終えてから下塗り、中塗り、上塗りという3段階のプロセスがあります。全体的な流れとしては、足場を組み立てて養生を施した後、高圧洗浄などによって塗装を剥がし、下地調整をして塗装を終えるというのが基本です。塗装の際には下地調整を終えて完全に乾いたところで下塗り塗料をまず均一に塗ります。そして、下塗り塗料が乾いたら仕上げ塗り塗料による中塗りを実施します。そして、中塗りをした塗料が乾いたら、最後に上塗りとして同じ仕上げ塗り塗料を塗ります。上塗り塗料が乾いた時点で微調整をしたり、仕上がりの確認をしたりして問題がなければ納品完了というのが一般的な流れです。最後に養生の撤去と足場の解体をします。
3回塗りについて押さえておくべきポイント
3回塗りで外壁塗装をするときには押さえておくべきポイントが2つあります。1つ目は塗料を塗る前には必ず完全に乾燥させる必要があることです。下地調整後、下塗り後、中塗り後には完全に乾いた状態になるまで待ってから次の塗装工程に進みます。乾いていないと塗料の定着が悪くなってしまい、施工品質が低下する原因になるからです。日程的には早くても一晩は乾燥させますが、季節によっては湿気が高くて風もないといった理由で二日くらい乾燥させるのに時間がかかる場合もあります。
2つ目は塗料の種類が正しいかどうかを確認することです。プロに依頼すれば間違えることはほとんどありませんが、下塗りと中塗りの塗料を取り違えてしまうと塗装が失敗します。また、希望した塗料の種類によっては中塗りと上塗りで使用する塗料が異なる場合もあり、使い慣れている業者でないと間違えて同じ塗料を使用してしまうことがあります。施工時には塗料のチェックを現場でおこなうようにしましょう。
3回塗りでなくて2回塗りでも大丈夫なケース
3回塗りをするときには塗料の乾燥に時間がかかるため、外壁塗装の日程がどうしても長くなってしまいます。1日でも早く終わらせたいと思う人も多いでしょう。原理的に考えると1回塗りにするのは合理的ではありません。しかし、もし2回塗りで済ませられるのなら嬉しいと思うのはもっともなことです。結論としては、3回塗りではなくて2回塗りで済ませられるケースもあります。塗料の種類によっては下塗りと仕上げ塗りの2回塗りで大丈夫な場合があるからです。現在使用されている外壁塗装の塗料の大半は3回塗りに合わせて用意されています。しかし、塗装の回数を減らしたいというニーズに合わせて、2回塗りでも施工品質を上げられるように設計されている塗料も存在します。ただ、2回塗りに慣れている業者でないと品質がやや低くなるリスクがあるので注意しましょう。均一に塗ることが確実にできるくらいの経験豊富な業者に依頼するのが大切です。
外壁塗装の3回塗りの重要点まとめ
外壁塗装では3回塗りをすることで塗料が均一に定着して施工品質が上がり、長寿命の外壁塗装にすることが可能です。基本的には時間がかかることは仕方ないと考えて3回塗りでの施工を依頼しましょう。3回塗りを依頼したときには、きちんと乾燥させてから次の塗装を始めているか、塗料の取り違えがないかを現場で確認するのが大切です。施工を早く終わらせたいのは依頼主だけではありません。業者側も同じなので、早く済ませようとして施工品質を低下させてしまうリスクがあります。外壁塗装の3回塗りは丁寧におこなってこそ意味があるので、手抜き工事になっていないかどうかを自分でチェックするのがおすすめです。施工ミスでやり直しになってしまうトラブルはしばしばあるので注意しましょう。経験豊富なプロの業者に依頼して、品質重視の外壁塗装をしてもらうのが成功のポイントです。
以上、【外壁塗装 3回塗り】なぜ1回ではだめなの？2回塗りでも大丈夫？…でした。
